秘密の同居《番外編》



教師って皆の前に立って喋る仕事だから、皆こういうの得意なのかもしれないけど、あたしは大の苦手だ。


ま、待って!
最後にカンペを見て……


「……先生っ、高橋先生!!」


自分の名前を呼ばれ、ビクッと顔を上げると皆があたしに注目していた。


「高橋先生、次挨拶ですよ!」


隣の新人教員が焦りながらあたしの肩を叩いた。


『…えっ!!』


慌てて立ち上がってマイクの前まで行くと、何人もの顔がこちらを見ている迫力に圧倒された。


< 27 / 136 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop