秘密の同居《番外編》
散らばった紙を拾いながら笑って、ごめんごめん!と立ち上がると、後ろから
「どんくせーなぁ。」
と低い声が聞こえた。
振り向くと、室井君が冷ややかな目でこちらを見ていた。
どう見てもわざと彼があたしを転ばせたんだ。
「………どんくさいね、ごめん!
はいっ、紙どうぞ。
あれ?」
後ろの席の子に紙を渡そうとすると、既に置いてあるので生徒を見ると、気まずそうに俯いた彼に、やられた。と思った。
そのまま授業を続け、もうすぐ終わるとホッとした瞬間、教室中に響いた声。
「つーか、分かりにくいんだけど!
やっぱさ〜保健医って教師じゃないから説明下手なのな!」
はい?