秘密の同居《番外編》
その場に居た全員が振り返る。
壇上の上に、校長が厳しい顔をして立っていた。
「あなた…」
「お前は私の顔に泥をぬるつもりか?
こんな所に来て騒ぎ立てて。
お前が出る話しじゃないんだよ。
帰りなさい。」
「どうして?!
この女が自分の息子をたぶらかしてるっていうのに!
この子の人生狂うのよ?!」
「黙りなさい!
その人が亮に何をしてくれたのか何も知らないくせに、そんな事を言うんじゃない!
人生が狂う所か…彼女は亮をいい方に変えてくれたんだよ。
夏木先生との事は知っていたから信用していたが、いろいろ悩んでいたのはわかってた。」
えっ、校長先生…知ってたの?
怜そんな事一言も……
怜をチラリと見ると、まっすぐ校長を見ていた。
「そんな彼女にお前は失礼な事を怒鳴り散らしたんだ。
ちゃんと謝りなさい。」
ここまで言われたら反論できなくなったのだろう。
小さくなった体で、弱々しく申し訳ありませんでした…と呟いた。