黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】


「結奈ー」


下からお母さんの声が聞こえてきた。


よし。


気合いを入れ、あたしは下へ降りてお母さんと共に家を出て車に乗った。


ずっと乗っていなかったお母さんの車の助手席。


とても懐かしく感じる。


「……ちょっと遠いけど、混んでなければすぐ着くからね」


お母さんにそう言われて頷いた。


……どこ行くんだろ……?


< 126 / 275 >

この作品をシェア

pagetop