黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】
「……私は養子だったの」
「……………」
あたしはなんて言葉をかけたらいいのかわからなかった。
「それで荒れたのは私じゃなくて純の方ね」
「え?純?」
「昔から口悪かったし、喧嘩も強かったけど、一時ひどく荒れたことがあったの。
養子についての書類を見つけたみたいで……私への接し方がわかんなくなったんでしょうね……」
「仲いいんだね」
「そこそこね♪
私がこの世界に入ったのは高校生の時よ。結奈と出会った時にはすでにこの世界にいたわ」
「へ〜。あたし全然気付かなかった」
「そりゃ私隠してたし」
あんな学校なら尚更隠さないとだよね……