黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】




「──おい」


体を揺さ振られてゆっくり目を開ける。

「……あれ?」

「よくこんなカフェで寝れるよな……」


純はそう言いながら、さっきまで京香が座っていたイスに座る。


「あたし寝てたんだ……」

「あぁ。ぐっすりとな」


純はふーっとタバコの煙を吐いてあたしを見た。


「なにか?」

「いや、よく寝るよな、ほんと」


ふっと鼻で笑う純。


……ムカつく。


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