黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】
あたしは純を見つめ返して「昨日ね、結駆さん……あたしのお父さんのお墓に行ったの」と昨日の話をした。
「じゃあ……今日は命日ってことか?」
「うん……」
「だから元気ねぇのか」
と、純はあたしの頭を撫でた。
「それだけじゃ……ないよ」
「……?」
「……京香」
「あー……京香のこと、知ったのか」
「……あたしね、あたしだけ辛い思いしてるんだと思ってた」
──だけど違った。