黒アゲハ Ⅱ -真実- 【完】
「あーごめん。なんか語っちゃった。終わったばっかなのにごめん。じゃあね」
あたしはくるりと純に背を向けた。
「待てよ」
「…なに?」
「これ」
「──楽譜?」
「サックスの伴奏。一応、明日までに弾けるようにな」
「は?」
明日までって…今日頑張って2時間くらいしか練習できないんだよ…?
「結奈ならできるだろ?」
「…わかったよ」
家帰ったら、即練習だ。
絶対完璧にしてやる。