苦い舌と甘い指先
「-----ねぇ、俺らもカラオケ、一緒に行っていい?」
肥後はまだ、あたしで遊ぶ事に飽き足りていなかった。
もう関わらない、そう決めたのに
「一緒に行った方が楽しいよね?カラオケって」
その卑猥な舌で、感情の無い言葉を紡いでいく。
「俺達、友達でしょ?」
一旦閉じた重く固い扉が
その眼に絡め取られるだけで、コイツの侵入を許してしまう。
「ね?…いいよね、ジュノちゃん」
「……別に良い、けど」
ほら、また。