苦い舌と甘い指先

秘密

窓を開けたら、真っ白な雪が窓の縁に乗っかって、キラキラって輝いてた。



そんな朝。




今日は２５日。クリスマスだ。


昨日の出来事をふと思い出して、ベッドに何回か右ストレートをお見舞いしてやった。


「あたし、なんて事しちまったんだろな…馬鹿だ…あああ!!!」


あのセリフ…あの行動…!!思い出すだけでもうぁぁぁああ!!!


枕に左右交互のパンチをぶつける。そのせいで埃が大量に舞っても気にならなかった。



「このっ！おまっ！恥ずかしいっ！ことっ！させやがっ！てっ！」



完全に自分からした言動だとは分かっては居たのだが、あまりの恥ずかしさにこうして一人枕に感情をぶつけることしかできない。



こんなカッコ悪いトコ、肥後なんかに見られたら死ねる…


って思うと



「何奇怪な行動取ってるの」


ほら



「肥後…」



「やあ、来ちゃった」



タイミングが良いんだか悪いんだか分からない男が………あ゛？



「お前、何やってんの？」


「何って…息してる？」


「ちっっっっっっげぇええええよ！！！！」



馬鹿か!!