苦い舌と甘い指先





「あ、センセ来ちゃった。じゃあまたね、ミツ、ジュノちゃん」


「……はぁ…」



また…?またがあるのか…。


結局何にも会話しないまま見つめ合っていたけど…。



「ジュノ」


「…え?」


彼女が去って行った方を見つめていると、ミツが暗い声で話しかけてくる。


「…悪いな、アイツみたいなタイプ苦手だろ、お前」


「……別に…。ってか、ミツが謝る事じゃねぇだろ」



「うん…そうだけどさ」



………意味わかんね。マジウゼェ。


何に悩んでんのかしらねぇけど


いつまでもウジウジウジウジ……見てて踏みつぶしたくなるわボケが!!




それっきり黙って、机の角を見つめ始めたミツにイライラして、


思いっきり机を蹴ってやったら




「おいコラ。殴られたいのかお前は」



って、教師に怒られた。




………何なの?マジ ツいて無くね?



それでもノーリアクションだったミツに愛想が尽きた。



もう勝手にどこの端っこでも見つめてろ このカスが!!


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