kiss me PRINCE!!
「沙世、おはよう」
いつものように学校に行ったら、いつものように美少女が先に来てた。
胸まである黒髪は、真冬だっていうのにパサついても広がってもいない。
どれだけキューティクルがツヤツヤなんだろう。
対照的に、肌は白くてニキビひとつなくて、嫌味なほどキレイ。
どんなスキンケアしてるのか気になって仕方がない。
大きな瞳を縁取る睫毛はフサフサ。
育毛剤でも使ってるんじゃないかとあたしは思ってる。
っていうか長い睫毛か大きい目か、どっちか分けてほしい。
ニッコリお嬢様スマイルは標準装備。
まあこの顔でゲラゲラ笑われたらビビるけど。
あたしの親友、高橋亜美はそんな人間。
「おはよ」
対してあたしはというと。