kiss me PRINCE!!
「つまりね、協力してほしいわけよ」
どう考えてもこれは人に物を頼む態度じゃない。
横柄な態度の見本だ。
それはわかってる。
素直になれないあたしの強がりだから、しょうがない。
さらに、亜美がそんなあたしの心の中までお見通し、みたいな表情をしてるから、居心地が悪いような気分になる。
「協力? 私が協力しなくても・・・・」
「あっまーーいっ!」
あたしは机に身を乗り出した。
亜美の言葉の先がわかったから、それを言わせないように。
こんなに熱くなるの、あたしらしくないのに。
「ヒロのタイプは、清純で可憐な女の子。色でたとえるならパステルピンク。つまり、亜美みたいな子ってわけ」
声を落として、優雅に見えるように余裕ぶって座りなおしながら言った。
こういう仕草って亜美なら似合うのに。
どうしてあたしだと、こうも安っぽさが目立つんだろう。