kiss me PRINCE!!
「ヒロくんのタイプ・・・・それって本人が言ってたの?」
亜美は怪訝そうな顔をしてる。
なに、自分がヒロのタイプってこと、信じられないわけ?
それともその表情の下で、
“きゃーうそーヒロくんってアタシみたいなコが好みなのー?”
とか思ってるわけ?
ってダメダメ。
なんかあたし、さらに性格悪くなってる。
卑屈になりすぎてる。
ちょっとでいいからこの嫉妬、どこかに行っててほしい。
亜美に知られたくない。
あたしのちっぽけでささやかなプライド。
息を何度も吸って吐いて、なんとか汚い感情の鎮静化に成功した。