kiss me PRINCE!!
「本人に好きなタイプなんて今さら訊けるわけないでしょ。女の勘よ、勘」
よく思うけど、なんで亜美はこんなあたしと友達でいてくれるんだろう。
こんな、素直じゃなくて偉そうで、欠点だらけのあたしと。
しかも亜美は、よくあたしのことを羨ましいと言う。
それはあたしのセリフだよ。
あたしとは正反対の、完璧な亜美。
可愛くて、頭も運動神経も良くて、性格もいい。
亜美の中に汚い感情なんて、湧き起こったりしないような気がする。
キレイな想いだけ抱えて生きてる人間なんて、いないのにね。
「とにかくね、亜美はあたしに協力をすると誓ったからには、今からあたしがする質問に答えなきゃなんないわけよ。
いい? 義務よ、義務」
亜美は別に誓ってなんかないけど。
気にしない。
今日のあたしの言動は、振り返ってみると恥ずかしくなるものばかりだから。