kiss me PRINCE!!
まさかの●●●●ガール

「どうして私みたいになりたいって思うの?」


亜美の存在を一瞬忘れてたあたしは、はっとして顔を上げた。

しかも涙は引っ込んだ。


どうしてって・・・・・。


「そんなの、女の子らしいからに決まってるじゃん」


壊滅的に不器用だって、

家でジャージを着て寝てたって、

亜美は可愛い女の子なんだ。


あたしとはちがう。

白雪姫と、七人の小人は違う。

いくら憧れても、脇役にスポットライトは当たらない。

生まれながらの主役には敵わないんだ。


「具体的に、どこが?」


亜美の顔は真剣そのものだ。

あたしはほとんどヤケになって言った。


「見た目も性格も話し方も仕草も、なにもかもが! あたしとは違うの!」

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