kiss me PRINCE!!



さ わ っ て み て 


と 言 っ た ?




手が引かれるままに亜美のキャミソールに覆われたそこに触れる前に、あたしは混乱しつつもなんとか手を振りほどいた。




「わああぁぁぁぁっっ!!」



な、な、な、・・・・なにやってるのっ!?




ここがいくら角の席で、店員が立ってる所からはちょうど偽物の観葉植物の陰になっているとはいえ、ちょっと大胆すぎる行動だ。

パニックに陥るあたしをよそに、亜美は実に落ち着いている。



「沙世、自分のことゴツいって言ったでしょう? だから、わからせてあげようと思って」


私の方が・・・・、っていうことを。


その言葉を聞くや否や、あたしの左手はまたしても亜美に奪われ、さっき触れかけた位置に押しつけられた。

ぎゅっと、勢いよく。

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