kiss me PRINCE!!
「沙世は私みたいになりたいって言ったけど、私は沙世みたいになりたいよ。
たとえば、嫌なことを嫌ってはっきり言えるところとか、好きなことだけを、とことん集中してやれるところとか」
なんだか我が儘なだけにも思える言葉だけど、亜美が言ってるのはそういうことじゃないんだってわかった。
亜美がそんなまわりくどい皮肉を言う人間だったら、あたしは一緒にはいない。
鬱陶しすぎて一秒でもそばにいたくないと思う。
「嫌って、亜美もわりと言ってると思うけど」
マネージャーになるとかならないとかって色々あったとき、亜美はやらないってちゃんと言えていた。
けれど。
「私は、拒否してても結局流されちゃうことが多いから」
確かにね、と思った。
それよりも気になったのは、付け加えられた亜美の言葉だ。