kiss me PRINCE!!
「え、なに、どういうこと? 知ってるの!?」
思わず声が大きくなっていく。
それもしかたないと思う。
だって、昨日の今日でしょ?
正しく言えば日付はかわっていたから、あれは昨日ですらなく今日だ。
なんという地獄耳。
いや、そうじゃない。
「少しだけ知ってるかな。二人が付き合いはじめたことくらいは」
少し声を落とすという配慮をしてくれたことはありがたい。
でもそれは結局、無意味だった。
なぜなら。
「はああああっ!?」
あたしが驚愕の叫び声を上げたから。
クラスメイトたちの視線が突き刺さった。