kiss me PRINCE!!


――先生、うちの沙世がいつもお世話になっています

――ええ、いつもお世話しています


――沙世は意地っ張りで素直じゃないから、ご迷惑をおかけしているんじゃありませんか

――さすがですね、その通りです。でも、慣れていますから


こんな感じ?


って、どうしてあたしが生徒役なのよ。

ちなみに教師はヒロ、亜美はあたしの母親だ。



こんな時だっていうのに、バカみたいなことを考えている自分に失望する。

あたしはどうしてこうも、シリアスになりきれないのか。

たまには悲劇のヒロインを気取ってみたいのに、いつも気づけば脳内コントに変わっている。


万年頭にお花が咲いている単純な須賀のこと、笑えないかもしれない。

あたしもそっち側の人間みたいだ。


って、だからダメ。

また考えが脱線している。

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