kiss me PRINCE!!

「・・・・いつ?」


とりあえず話を進めないことにはこのモヤモヤが晴れないのはわかってるので、続きを聞くことにする。

亜美は少しためらいながら口を開いた。


「沙世が私に同じことを言う、何日も前に」


いやあああああっ!

それバラしちゃうの!?


と、羞恥死の可能性がMAXを超えたあたしとは裏腹に、ヒロはそんなことわかっていたとでも言いたげな顔をしていた。

したり顔で頷いているその顔に、渾身の力を込めた拳をめり込ませたい。

その顔を壊すなんてこと、あたしには無理だってわかってるけど。


整っているからって理由だけじゃない。

生まれた時からずっとそばにあって、いつもあたしの思い出を彩ってくれていたのは、ヒロの笑顔だったから。


いきなり切なさに襲われたあたしは、心の底から冷静になってみてやっと気がついた。


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