I will you...
歩SIDE
子供の頃の俺はただ純粋な男の子で。
『瑞稀ちゃーん!あーそーぼ!』
『いーいーよ!』
家が隣り同士の瑞稀とよく遊んでた。
『ねぇ、歩?』
『なぁに?瑞稀ちゃん』
あの言葉、あの約束。
俺は忘れていないよ。
『いつか私を歩のお嫁さんにして?』
『うん!!いいよ!!』
はじめは意味が分からなかったけど。
年を重ねていくうちに、意味が分かった。
そして、俺に彼女が出来た。
『瑞稀!!聞いてくれよ!!』
『なに?歩・・・。』
少しめんどくさそうな顔を向けてきた瑞稀。
『俺、彼女。出来たんだぜー!!』
瑞稀は一瞬、すごく驚いた顔をした。
でもその顔は本当に一瞬で・・・。
すぐに苦笑いに変わった。
『そうなんだ!良かったじゃん!』
俺は思ってたんだ。
瑞稀がもうあの日の約束を忘れてるんだって・・・。
でも、それは俺の思い込みだったんだよな。