彼女は清楚なフリをして。
「やっぱ俺、お前の事好きだわ」

「あたしは大っっ嫌いよ」

こんな事をいっても清崎君はまだニヤニヤしていた。


「嫌味を言ってもきずかない所とか、自分勝手な所とか…告白しといてあんまり絡んでこない所とか・・・・とにかくムカツクのよ!」

「俺が絡んでこなくて寂しかったんだぁ?」

うっ・・・・。

自分でもわかる。

今、顔が真っ赤ってことが。

違うのに。そんなことないのに。

なのに言い返せない。

ムカツク。自分に一番ムカツク。

「なぁ?」

「ウルサイっっ」


――――バッ


あたしはまた、清崎君を振り払って帰ってしまった。
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