彼女は清楚なフリをして。
「うっ…ひっく。うぅ……」

なんで?なんで泣いてるの、あたしは。

今、あたしがいる場所は自分の部屋。

パステルカラーで整えてある女の子らしい部屋がぼやけて見える。


信じらんない。

あんな奴の一言で泣いちゃうなんて。

あたしはあんな奴大嫌いだから、寂しいはずなんてなかったのに。

そう思うとさっきより涙がでてきた。

ポロポロポロポロ

次から次へと出てくる。

そんな時、ポケットに入れたままだったケータイがなった。

あたしの数少ない親友『真田羽海』(サナダウミ)からの着信だった。

「ピッ。…もしもし?」

「あ~、マリぃ?」







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