一匹狼にご注意を
「本当に知らないの?」
「……」
「とりあえず、あなた下りてちょうだい。参加しないで。あなたが参加したらあたしが優勝できないでしょ?ねぇ!!聞いてるの?!」
なに…これって…集団いじめ?
「あ…あの…。」
「おいお前ら、なにしてんだよ」
「智愉君っ…!」
「なにしてんだよって聞いてんの。…まさか李乃いじめてんの?」
「い、いや…いじめじゃあなくて……そう!がんばれって言ってあげてるの!彼女凄く緊張しちゃって…!ねぇ…?!」
「……」
「李乃…震えてんじゃん。大丈夫か?」
「だ…い……じょ」
「…あーあのー…あたしたち…」
「こいつに触るな。俺のだから」
「あ……は…い…。つ、次あたしたちだから、じゃあ…ね…!」
上級生たちが行くと
あたしは目を潤わせながら早川君をみてる。
言葉はなにもでてこない。
何故か早川君がいたらから安心した。
「来い。」
あたしの手を引っ張ってどこかへ連れていかれた。