一匹狼にご注意を


こうしている間にも学校に着いた。


校門を通り抜けると生活指導の谷上があたしたちを呼びとめた。



「おい、お前ら!遅刻だぞ!」


うわっ声でけぇよ谷上の野郎!
って晴奈が目で言ってきた。


『だよねぇ……』


「学年クラスと名前を言え!」


谷上は顔を赤くして怒鳴っている。

周りの人たちはあたしたちをじろじろ見ていく。



他にも遅刻の人たちいるのに…
そぅ思いながら



「2-2、愛奈々晴奈」


「あたしは、2-2の渡辺李乃です」


言い終えると



谷上はあたしを上から下まで見るなり

「お前、髪赤くないか?髪も長すぎだろ!結べ!そしてスカート丈も短いぞ!それだとパンツがみえる!晴奈、お前もだぞ!!明日までに直してこい!」



うるさいなぁ…

「は……」


はい、と言おうとしたとき


「こらぁっ!!早川(はやかわ)ぁぁ!!」



「なんかよう?」
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