鏡越しの彼

『次の日から毎日、朝、夕方、駅で会うようになったんだ。会うたび、手作りのモノを渡された』


その時を思い出したのか、朔斗は嫌そうに顔を歪めた。


『可哀想だけど、毎回捨ててた。俺には……美姫がくれるものしか。いや…………美姫しかいらないから』


朔斗は謎めいた笑顔になった。


表情がコロコロ変わる……。





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