鏡越しの彼

『俺だって、そう思ってる。でも……やっぱり美姫の家族を悲しませてしまう』


「あたしのお父さん、お母さんは関係ないよ!」


『いや、あるよ。俺の親父やお袋、美姫を元気づけてたけど、夜になったら、いつも泣いてる。……親にとって、子どもに先に逝かれてしまうのは、一番辛いことだと思うんだ』



「でも………!」





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