鏡越しの彼

遠くにいたから、朔斗の表情は見えなかった。


朔斗なのかさえ分からなかったけど、声がきこえたの。


『美姫は、俺のモノだ』


って。


低い囁くような口調。


でも、頭に直接響いた。





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