鏡越しの彼

息つく暇もなく、言葉が爆発する。


「アナタの名前を呼んでも死んだんだから、応えるわけないって思っていたのに……!これは幻覚じゃないかなって。幻覚じゃないって証明できないし」


さっき頬をつねってみて、痛かったけど、それすらも嘘なんじゃないかって考えてしまっている。


『幻覚じゃないよ。……美姫の声はいつも聞こえていたよ』





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