瑠璃色の見せた奇跡


どのくらいそうして語り合っていたのだろうか。


いつしか百合の口からは、敬語が消え、少し打ち解けた様子であった。


『シバ様!百合様、そろそろ暗くなりますゆえ、お屋敷にお入り下さいませ。』


メイドがクロウに言われたと二人を迎えにきた。


『わかった。すぐに行く。』


シバは、立ち上がり、百合に自然と手を差し延べた。


百合もその手にそっと手を重ねた。




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