瑠璃色の見せた奇跡


この屋敷には、女物の服といったら、メイド服しかなく、百合もそれを着替えがわりにしていた。


いたって普通の黒いワンピースに白いフリフリのエプロン。
滅多に着る事もできないので、百合は、気に入っていたのだが……。


『仕立て屋でも呼びますかな?』


ローディットがシバに尋ねる。


『うむ……。どうしたものかな……。』


一同が首を傾げていると

『お買い物には、行けませんか?洋服、買えるお店とか……ないんですか?』


百合が遠慮がちに口を開いた。



< 151 / 284 >

この作品をシェア

pagetop