瑠璃色の見せた奇跡
この屋敷には、女物の服といったら、メイド服しかなく、百合もそれを着替えがわりにしていた。
いたって普通の黒いワンピースに白いフリフリのエプロン。
滅多に着る事もできないので、百合は、気に入っていたのだが……。
『仕立て屋でも呼びますかな?』
ローディットがシバに尋ねる。
『うむ……。どうしたものかな……。』
一同が首を傾げていると
『お買い物には、行けませんか?洋服、買えるお店とか……ないんですか?』
百合が遠慮がちに口を開いた。