瑠璃色の見せた奇跡


『シバ!ねぇ!猫ちゃんが外に捨てられていたの!』


百合の腕には、綺麗なグレーのほっそりしたまだ小さな小さな子猫が抱かれていた。


『飼いたいのか?』


『う、うん。だって可哀相で……クロウと海外に行ったら捨てられていたの。』


百合は、その子猫と自分を重ねて見ていたのかもしれない。


『……わかった。クロウとローディットには伝えておきなさい。』


『ありがとう!!』



< 233 / 284 >

この作品をシェア

pagetop