瑠璃色の見せた奇跡


ただ未遂とはいえ、あんな事があってすぐだ、自分の湧きあがる欲望を今、百合にぶつけてしまうのはどうかとも思った。


『百合……あんな事のすぐ後だ……もう少し落ちついてから……』


『あんな事の後だからよ!!明日は、私は無事でいられる?あさっては?またいつ同じ事が起こるかわからないじゃない!』


少しだけ苛立たせた声で百合は言った。


シバは言葉を返す事が出来なかった。


百合の言う通りに、アイザが百合を付け狙わない保証はどこにもない。




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