ヌードなアタシ

『…クールねぇ。

モデルよ!
しかも、一流どころの事務所。

ふつう、
きゃーとか言って
舞い上がるトコロでしょ。

まあ…
こまちは、もともと
この業界に
興味あったわけじゃないけど。


私ね、
今回の撮影で思ったのよ。


私の仕事の範囲だけでは
狭くて偏っているの。

もっともっと
可能性を試せる広い環境に
こまちを置いた方が
いいんじゃないかって。


こまちのモデルとしての素質って

わたしが思うより
こまち自身が思うより

ずっと素晴らしいかもしれない。

チャンスってね
めったにあるもんじゃないのよ。

もう少し
考えてみたらどうかしら…』



アタシは…
ただ、黙って
ケイちゃんの顔を見ていた。



どうしたいかなんて…
考えてなかった。





『…冷めちゃうね、さ、食べよ』


ケイちゃんは、アタシの皿に
サラダを山盛りにのせ
ニッコリ笑った。



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