ヌードなアタシ
『大介さん具合どう?』


『うん…熱あるみたい。
医者に行けって言ったんだけど…』


『医者なんて嫌いだ!とかって
言ってるんでしょ…』


『その通り!子供でもあるまいし…
信じられねーよ』



アタシ達は階段を上がる。



『注射が怖いらしいの…
去年40度近い熱出て…
でも病院行かなくって大変だったの。

結局ケイちゃんが付き添って
病院に行って診察して貰ったら
「インフルエンザですが、
もう、治りかけです」って。

薬も飲まずに5日くらい
うーん、うーん、って
うなされてたんだから…』



『信じられね…』



瞬くんは呆れた様子で顔を左右に振る。



『熱は何度?はかったの?』



『あぁ、38度2分…だったかな』



アタシは寝室に入り
布団に潜り込み丸まっている
大介さんに声をかけた。


『お薬飲んだ?なんか食べれる?』



振り向いた大介さんの頬は
熱のせいで赤みをおび
目は潤んでいた。




< 114 / 346 >

この作品をシェア

pagetop