ヌードなアタシ
大介さんは、おかゆを完食して
ベッドに横になった。
いくぶん元気になったかな。
ケイちゃんは帰っていいと言ったけど
心配だから
もうしばらく居ることにした。
瞬くんと1Fに下りた。
『オレ達も何か食べようか。
オレ、コンビニに行って来るね。
弁当でいい?』
『うん、焼肉弁当で!』
瞬くんは靴を履きながら笑う。
『見た目は草食系なんだけどな…』
瞬くんが買い物に行ってる間に
散らかっているテーブルを片付け
食器を洗った。
何か作っておこうかと
冷蔵庫を見てみたけど…
ビールとミネラルウォーターしか
入っていなかった。
冷蔵庫にはマグネットで
写真が貼りつけられている。
ケイちゃんが
ファイルを抱えている写真。
きっと大介さんがこっそりカメラを構え
振り向きざまを撮ったんだ。
モノクロで引きのばしてあるから
一見雑誌か何かの切り抜きのよう。
大介さんはケイちゃんの事が
大好きだと思う。
口癖の様に結婚してよと言っている。
以前、ケイちゃんに
なんでまだ結婚しないの?と
聞いた事があった。
『色々と事情があるの…』
ちょっと寂しげに答えから…
なんだか、
それ以上聞く事が出来なかった。