ヌードなアタシ

瞬くんは、それ以上何も言ってこない。


何か言わなきゃと思ったけれど…
言葉が出てこない。

何て言えばいいんだろう…



ドキドキしているって事は…
アタシも瞬くんの事が好きなのかな…

でも…もし何も言われなかったら
アタシ、こんな風にならない。



告白されたから好きになっちゃった?
そんなのおかしいよね…



アタシ、瞬くんが好きなのかな…。




頭の中で猛烈に自問自答が繰り返される。



お弁当を食べているけど味が無い…
思考能力が飽和状態。


何がなんだか分からなくなっていた…


どうする事も出来なくて
ただ無言で食べ続けた。




車が停まる音…

ケイちゃんだ。
玄関のドアがあく。


『ケイさん…来たね』


瞬くんが、いつもの笑顔で
アタシを見たから…ホッとした。



『遅くなっちゃってごめんね、
2人ともまだ居てくれたんだ。
ちょっと上、見て来るね』


ケイちゃんはバッグと
食料品の入ったスーパーの袋を
ソファーに置いてアタシの顔を見た。


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