ヌードなアタシ
ネットショップの
商品案内用の写真撮影だった。
ハイソックスに
ショート丈のブーツを履く。
ブーツの色に合わせて
ソックスの柄を変えて撮っていく。
『あ、これ…かわいいっ』
思わず口に出てしまった。
『そうよ、
こうして商品のイメージを
広げてあげるの。
見た人が、これ欲しい!って
思えるように。
靴下の写真だけじゃ
なかなかピンとこなくても
こうやって、実際に履いた写真見ると
自分の持っている靴に
似合う靴下をイメージしやすいでしょ。
いかに、購買力を誘うか…これよ!』
ケイちゃんはカメラを構え
シャッターを切りながら言った。
スカートやホットパンツに着替え
下半身全体のショットも何枚か撮った。
OKが出たのは、お昼過ぎだった。
『はい、お疲れ様。
瞬くんもライト持ち助かったわ。
結構重いでしょ…ありがとう』
『いえ、大丈夫ですよ』
爽やかに微笑む。
兄弟だけど…あまり
ううん、かなり似てない。
大介さんは、眼光鋭く…
心の奥まで
見透かすような目をしてる。
『おう、瞬。
こまちちゃんと先に、飯食ってこい。
俺ら、まだ単品の撮影あるんでね』
煙草くわえながら
写真のデーターを
パソコンにおとしていた。
『そうね…
あ、向かいの通りの定食屋さん
なかなか美味しいのよ。
撮影終わったら
私たちも合流するわ』