ヌードなアタシ
『え…奈緒?』
『今は言えないの…
こまちちゃん、ごめん』
奈緒はアタシの顔を見ないで
うつむいたまま言った。
『学校祭が終わったら
こまちちゃんにも…卓己くんにも
ちゃんと話すから…
だから、それまでは聞かないで…』
『………。』
アタシは驚いて…
なんて言葉を発すればいいのか…
ただただ、奈緒の顔を覗き込む。
何かあったんだ…。
どうしちゃったの?
色んな疑問が湧いてくるけど
どれも喉の奥で詰まって出てこない。
『あ…バスが来た!
じゃあね、こまちちゃん。
また明日ね…』
奈緒はバスに駆け寄って乗り込み
窓から顔を覗かせ
アタシに手を振った。
アタシもつられるように手を振り
バスを見送った。
奈緒に対して
感じていた違和感は…これだった。
この違和感を持ったまま
アタシは週末の学校祭を迎える。