ヌードなアタシ

乾杯をして
4人で騒いでいたのは1時間くらい…

大介さんとケイちゃんはソファーに移動し
仕事の打ち合わせをしている。

サイドテーブルには
開いたパソコンと書類の山…。


アタシ達は
大介さんが差し入れに持ってきた
大粒のサクランボを食べながら
おしゃべり。



『こまちちゃん、
月曜日にオーディションなんだって?』


『うん、化粧品のCM…
社長、かなり気合い入れちゃって。
受かったらポーナス出すから頑張れって』


『テレビに出ちゃうのか…
なんかスゴイね』


瞬くんは少し寂しげに笑った。


『そんな…
トントン拍子に上手くいかないって。
現実はキビしいもの!』


『そっか…でも、頑張ってね、応援してる』


『ありがとう。
あっ、そうだ…』


アタシはサイドボードの引出しに隠していたプレゼントをそっと渡した。


『これ…お誕生日おめでとう!
何がいいか分からなくって…』


ソファーにいる2人に気付かれないように
小さな声で言う。


『わぁ…ありがとう!嬉しいよ。
…開けてもいい?』


瞬くんも、小さな声で喜んでくれた。




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