ヌードなアタシ
朝、目が覚めると外は快晴。
早めに登校したアタシは
誰もいないジャズ研の部室で
オカリナを吹いていた。
『早いな!桜木』
卓己くんだ。
『おはよう、卓己くん。
今日頑張ろうね!』
『張り切ってんな、よしよし…
奈緒も桜木くらいヤル気あればなぁ』
『…えっ?』
『なんかさ、あいつ最近
全然ヤル気なしでさ…
ジャズ研も続けるのかどうかって感じ』
『放課後出てないの?』
『用事あるって言って…
聞いても、ほっといてって言われるし
そう言われちゃ
ほっとくしかねーしな。』
『そっか…やっぱり…
アタシにも
学校祭終わったら、ちゃんと話すって
それだけなんだ』
『じゃ、いーんじゃね。
時期解決すんだろ…
今日は弾けよーぜ!』
『ん…そうだね』
アタシはカエルとうさぎの着ぐるみと
オカリナとピアニカを持って
教室に向かった。
『こまちちゃーん』
奈緒が駆け寄ってくる。
『ありがとう、奈緒の分も
取りに行ってくれてたんだね。
寝坊しちゃって…えへへ』
いつもの奈緒の笑顔…
…えっ?
泣きはらしたような目…