ヌードなアタシ

『奈緒…瞬くんとは、もう会わないよ。
ちゃんと、会ってサヨナラ言ったの。

これから瞬くんが誰と付き合おうが
瞬くんの勝手。
アタシには全く関係ない。

それに、奈緒が辛いのは
瞬くんのせいなんだよ。

アタシのせいじゃ無いから…

だから、
学校休んでいてもしょうがないの。

明日…学校に来るんだよ』



『こまちちゃん…』


いつもの奈緒の顔…

アタシに対する怒りと憎しみの感情は
薄れたみたい。



『席替えあったの
奈緒とは結構離れたよ。

もう、話しかけたりしないし
安心していいよ。

奈緒と友達になれて
本当に楽しかった。

奈緒はアタシの
初めての親友だったから…
いままで、ありがとう』




アタシは立ち上がり
1人、奈緒の部屋を出た。


瞬くんへの気持ちが
もう元に戻らないのと同じように
奈緒への気持ちも
もう、あの頃の様には戻らない。


突き放された者は、その孤独と怒りを
全て忘れてしまう事なんて出来ないから。


ママの顔が浮かぶ。


アタシから離れていった訳じゃなかった。
ママがアタシを突き放したんだ。



< 248 / 346 >

この作品をシェア

pagetop