ヌードなアタシ
愛されているという安心感が
アタシを支えている。
パパの顔は知らない。
ママの心の中に、アタシはいない。
それでもケイちゃんと大介さんが
変わらない愛を
常にアタシに注いでくれている。
その愛情は
時に厳しく、時に優しく…
と、いうのが理想なのだろうけど
2人の愛情は……常に優しく甘い。
以前、そう話した事がある…
『えっ?甘やかしてる?
なに言ってんのよ…
私が甘やかさないで、いったい誰が
こまちを甘やかすのよ。
でも、こまち甘えないから…
ほんと、やり甲斐無いわぁ。
あぁ…大ちゃんでしょ?
もう、彼の場合は甘いというより
ご機嫌取りの、みつぐ君よね。
あれじゃ駄目よ、ふふふっ』
日常のちょっとした会話の中にも
愛は溢れているんだ。
幸せって
好きな人を振り向かせる事で
得られるだけじゃない。
誰かから愛情をもらって
幸せを保っていく生き方もあるけど
愛情をあてにしているみたいで
不安定な気持ちになる。
いつか拒絶されるなら
誰にも甘えない
そうやって必死で自分を保ってた。
きっとアタシ、
自分に愛を与える力が無いと感じる時
寂しさを覚えるんだと思う。
ありったけの愛情を
大好きな人達に注いでいきたい。
誰かに幸せにしてもらうんじゃなく
自分で自分を幸せにする事を
少しずつ学んでいかなきゃ…
2人と過ごしている中で
そんなふうに思えるようになった。
大丈夫だよ。
アタシ辛くなんか無いよ…
ミルクのたっぷり入ったコーヒーを啜り
ケイちゃんの顔を見て微笑んだ。