ヌードなアタシ

お弁当を食べ終え
奈緒と校内をブラブラ歩く。



『家庭科室だ!ひっろーい!!

わたしね、お裁縫好きなの。

小物作ったり…編み物も好き』



奈緒は、携帯をポケットから取り出し
得意げに言う。



『このビーズストラップ、作ったんだよ』



『ほんとー?すごい!かわいい。
器用なんだね。』




『えへへ、ありがと。

こまちちゃんは?
何するのが好き?』



『うーん…
アタシ、好きとか、得意な事って…
特にないよ。
…本は読むかな』



『うん。こまちちゃん、
なんか、読書ってイメージある!

じゃあ…
好きな芸能人とかは?
音楽はどんなの聞くの?』



そういえば
アタシあまり知らない。

『特にいない…かも。』



『そっかー。
わたしも熱狂的に好きな
芸能人っていないけど…

実は小さい頃から
ピアノ習ってて…
クラッシックとか好きだったりするのだ』

奈緒は両手を宙に浮かせ
鍵盤を弾くように指を動かした。



『聞いてみたい…』


『うん!』


奈緒は嬉しそうに笑った。



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