ヌードなアタシ
『でも!別に学校に迷惑かけないし
ちゃんと勉強もしてるもの。
仕事だって事務所が選んでるから
変なのは受けてないし…』
『でも、大騒ぎになってるんでしょ?
迷惑かけてるじゃない…』
『噂好きな人達が
勝手に騒いだだけだもん…』
『こまち……』
ケイちゃんは、とがめる様に
アタシを見る。
わかってる。
勝手な事をしたのはアタシだ。
『モデルは辞めない。
お願い、反対しないで…
お金が必要なの。
モデルの仕事、アタシ好きなの』
ケイちゃんは右手を頬に当てて
アタシの顔を見ながら考え込んでいる。
『わかったわ…』
やれやれと苦笑いして
シンクに置いていた野菜を洗い始める。
『こまちをモデルの世界に
引っ張り込んだのは私だものね…
それに、あなたは
一度言い出したら引かないし』
『…ごめんね、けいちゃん』
悪い事をしてるとは思ってないけど
心配そうな顔をされると
素直に申し訳ない気持ちになる。
『明日、こまちの学校に行くわ。
どんな状況になってるか聞きたいし
こっちの事情も話さないとね。
学校は、どうする?
モデル続けるのなら
学校を辞めなきゃならないと思うよ…
こまちは、それでいいの?』