ヌードなアタシ

『ずっと一緒?
そんな気持ちがあったんなら
もっと気を使って欲しかった!

卓己くんの事だって、そう…』


『へっ?!俺…?』


面食らった卓己くんが声を出すが
奈緒はアタシを見据えたまま話す。


『わたしが卓己くんの事好きだって…
こまちちゃん知ってるのに。
卓己くんと仲良くして…』


『待って!奈緒…
奈緒の気持ち知ってたから
アタシ応援してたよね。

奈緒が卓己くんのいるジャズ研に行くの
1人じゃ心細いって言うから…
付き合って一緒に行ったのも
応援していたからだよ。

それに、アタシが卓己くんと話す時は
必ず奈緒と3人でいたし…』



『でも、卓己くん…
こまちちゃんの事話してくるんだもん。

勇気振り絞って、卓己くん誘っても
こまちちゃんと3人で行こうって言うし
こまちちゃんがジャズ研辞めるの
すごく残念がってたし…

こまちちゃんが、卓己くんに対して思わせぶりな態度を取ってたんじゃない?
卓己くんだって男だから
キレイでスタイルいい方が…』


『そんな…』


アタシは奈緒の言葉をさえぎる。


『わかってる。
わたしの言ってる事は勝手な言いがかり。
でも、気付いて欲しかった。

だから…瞬くんを誘った。
こまちちゃんだって気付くでしょ?
わたしと瞬くんが仲良くなったら…
嫉妬するでしょ?
仲良くしないで欲しいって思うでしょ?』


『おまっ…なに…?
そんな理由で、松木さんと付き合って
めちゃくちゃにして…』


『そうよ!!』
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