ヌードなアタシ
『えーと、こまち君は15歳…
5月で16歳か…もうすぐだね。
どこの事務所に所属してるのかな?』
おやっ?…小さな声でつぶやいた。
『桜木さん…て、
えっ…ご親戚…ですか?』
驚いたようにケイちゃんを見て…
アタシを見た。
『はい。私の姪なんです。
モデル事務所には所属しておりません。
私の…専属なんです』
ケイちゃんは、ニッコリと微笑んだ。
『今回の商品はユニセックス…
男性、女性、どちらがはいても
はきこなせるのが魅力です。
では、男性用・女性用の広告を
区別して作るのですか?
それじゃ、
この商品の魅力は半減してしまいます。
ユニセックスです。
中性的なインパクトある広告が
必要です。
私と、このコに任せて下さい。
商品の魅力を最大限に引き出してみせます』
背広の人も、
トレーナーの人も
ケイちゃんの言葉の後は
しばらくの沈黙があり
考え込んでいるようだった。