ヌードなアタシ

部員全員が練習をやめ二人を見ていた。

奈緒は促されるまま
キーボードの前に立ち
楽譜を見ながら鍵盤に指を滑らせた。



えっ…?


すらすらと曲が流れ
美しい旋律が踊る…


 
時々首を傾げる仕草をするが
なめらかに指は動いてる。



すごい…奈緒!


アタシ音楽はよく分からないけど
奈緒の弾く音色に釘付けになる。

心の中心をグッと掴まれたみたい。



皆が、かたずを呑んで奈緒を見つめてる。

その時、サックスの音色が重なった…


振り向くと

部長さんが奈緒に合わせるように
奈緒を見ながら演奏を始めた。


ギター、ドラム、ベース、コントラバス…
それぞれの音が調和した


演奏が
ひとつになった…。





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