ヌードなアタシ
『もう…
ほんと、ビックリしたわよ。
わたし、こまちの泣いた顔
初めて見たわ…』
タクシーの窓の外
街灯やネオンの灯りが
ほうき星のように後ろへ流れていく。
アタシは今になって
猛烈に恥ずかしさが増してきて
うつむいていた。
涙が止まらず
それでも、自分の気持ちを
伝えたかったアタシは
支離滅裂な思うままの気持ちを話した。
嗚咽しながら…
『ゴメンね、瞬くん。
びっくりさせちゃったわね…』
『いえ…
オレのせいじゃないってわかって
良かったですよ。
へんな事言って
泣かせちゃったかと思ったから…』
『うふふ、ほんとよねぇ』
ケイちゃん達が笑う。
『この子ね、泣かないのよ。
私も初めは、なんて強い子って思ってたわ。
でも、違うの…
一緒に過ごすようになって分かったの』